体外受精と西洋医学と東洋医学

体外受精と西洋医学と東洋医学

というわけで始まりました、体外受精2周目。今日は初めての診察日で前回の採卵からおおよそ2ヶ月ぶりにクリニック訪問です。前回はDay8が初診だったけれど、その時の卵胞の育ち具合を考慮して今回は最初のアポがDay11。卵胞も血液検査の数値も異常なし。あと2日追加で自己注射して卵胞の育ちをみましょうとのこと。

さて、今日は鍼に通う中で感じた西洋、東洋医学との付き合い方について少し語らしてください。

私はカナダに来てから今まで4人の鍼師さんにお世話になってきました。その中で気付いたのは、体外受精にトライしている方々にとっては西洋医学に精通している鍼師さんが一番相性がいいということ。

理由としては体外受精はガッツリ西洋医学の領域で行われる治療だからです。

私にとって体外受精において東洋医学の範囲である鍼の役割は体外受精で身体に起こった変化を自然の力でサポートして、施術がより効果的に発揮できるよう補助するものだと考えています。なので、”東洋医学しか勝たん”みたいな鍼師さんと体外受精に臨もうと思うと足並み揃わなくてモヤモヤすることになります。

例えば、本来自然に起こる出来事を薬の力で人工的に引き起こしていることについての矛盾だったり、注射針のあとや青あざを発見されれば、こんなことしてまで子供を授かる意味みたいなのを渾々と語られたり。それまでに相当に大変な思いや決断を迫られて体外受精に助けを求めることになった状況で言われると自分の気持ちにいらん波が立ちます。

とはいえ、今思うと妊活初期の私は完全なる東洋医学の信者でした(過去記事参照)。原因不明不妊なんて言葉を知らなかったし、諸検査でも異常がなかったもんで、自然妊娠をスローガンのように掲げていたし、漢方、自然療法、鍼、温活、台湾薬膳、ハーブなどなるべく自然のものを取り入れて妊娠につなげたいと躍起になっていた。

考え方が変わったきっかけは流産の経験から卵子の老化のせいで染色体異常が発生しやすくなり、妊娠が継続しにくくなるという考え方を知ったあたりだったかな。それからは自然劣化に抗って一刻も早く奇跡を起こそうとするのであれば、西洋医学の力を借りるのがベストな方法だと考える様になった。

子供ができないという問題を生殖機能限定的な範囲ではなく体全体の問題として捉える東洋医学の考えは素晴らしいし、納得できる点も多い。やむ終えない限りは自然に逆らわないやり方を選びたいと今でも思う。私がもっと若ければ時間をかけて身体に起こっている不具合を自然治癒の力をもとに治療していこうと決断したかもしれない。

というわけで、結局現在は妊活を得意とする鍼の先生のところに通っております。漢方のライセンスも持っているけれど、私にはサプリが必要だと言ってくれる点も中立的で安心して体外受精という大航海の東洋パートを任せられるプロフェッショナルに出会えたと思っている。

不妊問題に取り組むって本当に一大プロジェクト。それゆえにこのプロジェクトに関わるメンバーはパートナーはもちろん、専門家たちもみんな同じ方向を見ていないといけないのだ。

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