妊活中のカップルが精神的に辛い理由

妊活中のカップルが精神的に辛い理由

妊活中のカップルが精神的に辛い理由って誰にサポートやアドバイスを求めればいいのかわからないってところにあると思う。

これは私の意見ではあるけれど、産婦人科は妊娠してから訪れる施設で、不妊外来は男性の精子に問題がある人とか、生理がちゃんと来ない人みたいな明らかに妊娠が難しい人の為の施設だと言うイメージがある程度の期間妊活を頑張っている夫婦においては頼れる人がいないという絶望感を生んでいるような気がしてならない。

厚生労働省によると不妊を心配したことがある夫婦の割合が35.0%に対して、実際に不妊治療を受けたことがある夫婦は18.2%らしい。これって社会が不妊治療に対してフレキシブルじゃないという理由以外にも不妊って言葉のイメージが受診のタイミングを遅らせているということもその1つなんじゃないかと思う。

不妊の定義

明らかな身体的問題から自然妊娠が難しいと言うのが不妊の定義だった私が不妊という言葉について改めて考えさせられるようになったのは自身が不妊外来を受診するようになってからだ。不妊外来は受けているものの、私たち夫婦は子供を作る能力に関しては全く問題はない。もっと言うと妊娠するというステージまでならこの1年で2度も経験している。

じゃあ、不妊っていったいどう言うことを言うのか。改めて不妊の定義を調べてみると厚生労働省では妊娠を望む健康な男女が性交しているにもかかわらず、一定期間(1年というのが一般的)妊娠しないものとしている。Public Health Agency of Canadaはもう少し詳細でこの一定期間というのが35歳未満で1年、35歳以上で6ヶ月を指すとのことだった。

これを踏まえて私たちのケースを考えると、不妊外来初受診が妊活を始めてからほぼ1年だったわけだから、私たちはド不妊だったということになる。私が高齢出産にあたる年齢に達したため、主治医が紹介状を書いてくれたのがきっかけで不妊外来の門を叩くこととなったわけだけれど、私がまだ若かったら不妊外来の受診は先送りにしていたに違いない。

妊活中のカップルが迷子にならないために

色々話したけれど、じゃあどうしたいのよと言うと、子供を考え始めた夫婦が妊娠に向けての準備として気軽に訪ねることができる産婦人科と不妊外来の中間のような医療施設があってもいいのではないかと思う。妊活という大海原に乗り出す夫婦のほとんどは地図やコンパスを持たないで出発するため妊活が長期化してくるとあっという間に迷子になって絶望を抱くようになる。少子化を嘆く前に子供を考える夫婦のサポートとして妊娠機能に関する各種検査の受診と妊活スケジュールや、ステップなどのカウンセリングを無料で提供するくらいのバックアップがあればいいのになと思う。ただでさえ晩婚化、高齢出産が進んでいるんだから子供を作る決断ができたカップルにはできるだけ早く授かれるようにアシストするようなシステムが必要なんじゃないかなと思う。

最低でも産婦人科や不妊治療施設が妊娠後や体外受精の場だけではなく妊活中のカップルにも門を開いているという姿勢を見せた方がいいと思う。でないと行き場のない妊活中カップルの気持ちの受け皿がどこにもなくて悲しい。

参考資料
不妊治療と仕事両立のサポートハンドブック(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30l.pdf

投稿を作成しました 38

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連する投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る